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クライミングジム R&F

2018年4月26日 by 宮嶋悠

あと一手を伸ばす

こんにちは、スタッフの宮嶋です。わけあってしばらく登れないので、回顧的な話になりますが思い出したことを書こうと思います。

 

◆ 気合いの一手

クライミングを始めたとき、周りのアドバイスで「気合いだ!!」ってよく言われました。一見雑なアドバイスも、続けていけばいくほどその深い意味に気づかされます。

私は体力も持久力もないので、人よりも全力を出し切るということが苦手で、「そこだけやればできるのに・・」と悔しい思いをしたり、不完全燃焼な登りになってしまうことが多かったです。最初は「あ~できなかった またこんど」まあいいや って感じでのらりくらりとやっていましたが、だんだんそれも恥ずかしく未熟に思えてくるようになりました。

全力で登る 渾身のトライ ってどうやったらできるのだろう。いつも全力を出し切る前に力尽きてカッコ悪い登りをしていた自分。

そんな中、胸に響いたのがロクスノで見かけた年配の方の記事でした。ずっと登りたい課題があって、それに挑戦し続けているのですが、自分に老いを感じ始めます。いつか登れるだろうとやってきたけれど、ある日「いつかは、ない」と断言します。この先可能性が上がっていくことはない、チャンスは常に今。

私のような甘い考えでは何も登れないんだなとを改めて思って、でもどうやったら未熟で非力な自分の登りを変えられるのか、考えていました。まずは力尽きそうなところで一手を伸ばす、そして掴むにはどうしたらいいか。とくにそこが核心の場合、最大の力を出したいわけです。

 

◆ 地道な努力と工夫

やらなきゃいけないことはすぐ思いつきました。持久力を伸ばすこと、なるべく省エネで登ること、パンプしないように登ること、コレしかないというムーブをイメージして、選択、決断すること。

持久力は長く壁にいないとつきません。理想は長物、リードを数多くこなすこと。けれどこれは続きませんでした。周りにはボルダーのジムばかりだし、そこで長物をやるのは正直迷惑だからです。せめて・・と思って少しやっていたのはサーキットです。3級サーキット。よく勘違いされますがたくさん登れば力になるわけではないです。ムーブを隙なく完成させないと強度高めのサーキットは続きません。ムーブが汚くなるくらいなら休憩を入れる。大丈夫なら休まないですぐとりつく。苦手だったので毎週もできませんでしたがこれはいい練習でした。

省エネで登るというのは、ムーブに無理をなくすということでもあります。極力全身をバランスよく使うこと。そして呼吸を整えるということです。パンプしないように登るためにも呼吸はとても大事です。息をしているのは当たり前ですが、そのタイミングや方法でかなり体への還元度が上がることに気づきました。

 

◆ 呼吸でエネルギー補給

ココ!と警戒していたところで息を吸って動くこと。息を吸うとまず頭がクリアになります。決断力が上がります。「次のホールドを取る以外に他にすることは無い」(これも誰かの記事)とれたらまた息をする。さっきの全力をリセットして冷静になって次のムーブを思い出す・・その繰り返し。

肩で息をするとバランスが崩れるので、お腹に力を入れたまま、とくに下半身に力を入れて上半身を休ませながらしっかり息をする。ぶら下がる感じで肘をがっつり伸ばす姿勢で息をするのは意外と良くないってことに気づきました。アップの時こそ腹に力を入れたまま呼吸をする、しばらくそこで呼吸しじっとしている。すぐに下りない。余裕があるときこそしっかり息をするっていうのが大事だと思いました。習慣になりますからね。

呼吸も登りもリズムなので、それを感じることが大事なんですかね。ジムで人を見ていると、いいリズムの人と、リズム取ってるんだけど悪いリズムの人がいます。そうやって人を客観的にみることも大事なのかなと。

 

◆ 決断のためのオブザベーション

3つめに大事なのは、迷ったところで決断するということです。もちろんオブザベーションができてる前提です。不明なところは2パターンは考えておく。それを細かく覚えている記憶力。で、現場処理でどちらかを選んで動きは迷わない。ここはめっちゃシンプルですね。この後も呼吸を忘れなければ「あともう一手」が出るようになりました。

このやり方が安定してからは・・前はここで力尽きていただろうな、てところでは落ちなくなり、それでも詰まったところは再度やってもサクッとはできないということが多くなりました。

ちなみにオブザベーションが苦手な方は何度もやって学習するしかないです。ただそれにはそのための時間と体力と気力は必要です。そして何より「落ちても大丈夫という環境」です。ジムや低い岩でランディングが良ければ平気ですね。

 

◆ さいごに

こうなるまでに、誰かが手取り足取り教えてくれたわけではありません。そうなのかな?ということをヒントを探しながら自分で考えながらやっていくわけです。それはそれは地味な作業と努力の積み重ねです。できないことを突き付けられたときに、結局何が自分を変えるかって毎日登り続ける中で地味に工夫してやっていくしかないのです。明日に変わるわけじゃない。人によっては面倒でつまらないことかもしれないですけど、ある意味安心感もあります。近道はないんだからこれでいいんだと。

渾身のトライ、そのあと一手を伸ばすために、どれだけ日々の小さい努力があったか。簡単にその時の気持ちや気合いをぶつけることは簡単でも、本当の勝負をするにはこの地味な努力があってこそなんですね。

しばらく登れなくてもこの気持ちをまた思い出したいです。

 

 

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